いやー、びっくりした。

以前、インドのプリーっていう小さな漁村にあるサンタナゲストハウスって廃人養成施設のような日本人しか泊めない宿があるって記事を書いたんだけど、2019年に再度訪れたら、すっかり変わってた!

<関連記事>
小さな漁村プリーと太陽の神殿コナーラクのスーリヤ寺院①
小さな漁村プリーと太陽の神殿コナーラクのスーリヤ寺院②
小さな漁村プリーと太陽の神殿コナーラクのスーリヤ寺院③


私が最初に訪れたのは、2011年だった。
その時は本当に廃人養成施設としか言い様がなくて、まぁ詳しく書くのはサンタナグループの為にも自粛しておくけど、あそこに日本の法律を適用したら、9割のゲストが捕まってるような状態だった。

インドには2014年にも来てるけど、その時はあんまり時間無かったし、プリーのサンタナに一度足を踏み入れたら一ヶ月は出てこれないだろうなーと思っていたのでプリーには行かなかった。

で、2019年、久しぶりにインドに来て、8年振りにサンタナの様子を見に行こうと思ってプリーに来たら、ぶったまげた。

まず、サンタナゲストハウスの建物が改築されてて小綺麗になってた。

んで、これが最も驚いて最もガッカリしたんだけど、十数人いた宿泊客のほとんどがバックパッカーじゃなかった!

宿泊客は相変わらず日本人しかいなかったんだけど、ほぼ全員がヨガを習う為だけに日本からサンタナに来た生徒だったのだ!
つまり、バックパッカー向けの宿から、ヨガスクールを兼ねた宿泊所のような方向性にシフトチェンジしてしまっていたのだった。

そんな変化知らなった・・・。
私はこうしてバックパッカー旅に関する底辺のブログを細々と書いてはいるけど、何しろ他人のブログは一切見ない。旅ブログ関係なく一切見ない。
だから、知らなかった。
色んな人のブログなりネットでの情報を事前に集めていれば、サンタナの変化に関する情報をキャッチしてたんだろうし、バックパッカー達がいなかったのはきちんとみんな情報をつかんでいたからなんだろう。

とにかく、私は4人用ドミトリーにチェックインしたのだが、ドミには誰もいなかった。
ヨガを学びに来ていた宿泊客の9割は女性で、全員個室に泊まっていたからだ。
以前はドミトリーばっかりで個室は少なかったのに、今は逆で個室ばかりでドミトリーは少なかった。

サンタナゲストハウスの屋上からの眺め。夕暮れ時には一人で屋上で過ごしたものだ。

これは私の予測であるが、サンタナのオーナーが時代の流れを考慮し、健全かつ安定した経営方針に舵を切り替えたのだろう。
現在のサンタナグループのオーナーは2代目のフォクナ(日本語ペラペラ)というまだ若いインド人なんだけど、確かに賢い奴だから、賢明な判断と言える。

なぜなら、ヨガを学びに来てる生徒たちは、2ヶ月だか3ヶ月だかのコースとかで来てるんだろうから、部屋が間違いなく長期間稼働するという事だ。
いつチェックインしてきて、いつチェックアウトしていくかわからないバックパッカーばっかりよりよっぽど安定した経営ができる。
そしてケチ臭いバックパッカーと違って、日本から来たばかりだし、駅や空港からのピックアップ代が高くても何の疑問も持たずに払ってくれる。
旅慣れたバックパッカーだったら、ピックアップ頼まなくても自分で移動できるから宿にピックアップを頼む人は少ない。
しかも健全な人達ばっかりだから、悪評も立ちにくい。

まぁそんな訳で、昔は日本人バックパッカーで活気にあふれていたサンタナは、すっかり様変わりしてしまっていた。
ヨガ専用の大部屋があって、朝と夕方と一回ずつヨガクラスが行われ、朝ごはんの時間もヨガ好きそうな女性たちが楽しそうにお喋りに興じている。
バックパッカー旅で来てる訳じゃなくて、日本から飛行機を乗り継いでプリーではない少し大きな隣町の空港にまず来て、あとはサンタナのお迎えの車で来てるから、インドの他の地域についてはほとんど知らない人ばかり。

本来なら、女性ばっかりでテンション上がるところなのかもしれないが、ヨガを学びに来てる女性達がキラキラ眩しく見えて、とてもじゃないが小汚い私が気安く話しかけられる雰囲気じゃなかった。

別に変な線引きをしていたとかではなく、ヨガをやらない私は単純に話題についていけなかった。
建物内がヨガを中心に成り立っていて、なんだか肩身が狭くて場違いだった。

あーあ。
昔はあんなにたくさんのバックパッカー達で賑わってたのに・・・。

たとえ社会的にはろくでなしばっかりでも、色んな経験してて話してて面白い人達ばっかりだったのに・・・。
一緒に麻雀したり、浜辺でフリスビーしたり、映画観たり、とっても楽しい時間を過ごしたのに・・・。
今回はどんな面白い旅人に出会えるだろうと期待していたのに・・・。

でも逆にヨガを学びに来てる人達は、私がかつて経験したように、ここでかけがえのない出会いや素晴らしい時間を過ごしていくのだろう。
自分が望んだ通りじゃなかったからといって文句言うのも筋が通らないか。

バラナシにあるクミコゲストハウスは世界中に存在する日本人宿と呼ばれるゲストハウスの中でもトップクラスに有名だったのに、近年は客足がすっかり減ってしまった。
昔は人が多すぎて断られるぐらいだったのに・・・。(それもバラナシにできたサンタナが原因の一つなんだけど)

祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり。

こうして、バックパッカーにとっては古き良き日本人宿がまた一つ減っていくのだな。残念だけども仕方がない。


にほんブログ村 旅行ブログ 旅日記・旅の思い出へ
良かったらこちらもどうぞφ(^^)
小さな漁村プリーと太陽の神殿コナーラクのスーリヤ寺院①
旅写真ギャラリー <波打ち際でのウンコ>
混沌の一切が流れていく街 バラナシその1<クミコゲストハウス>
旅の一コマ <バラナシの物乞いとSIMカード>
ネパールのポカラでディズニーランド発見!?
トップページへ

こちらもどうぞ

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です