岩手県の厳美渓と猊鼻渓、まずは厳美渓から①

私が日本を単車で一人旅をしている時、まだ世間にはスマートフォンなど存在しておらず、旅のルートは地図でしか決められなかった。
なので、夜テントの中で過ごしている時や、朝出発前に朝ごはんを食べている時や、ちょっとした休憩時にはいつも地図とにらめっこしながら過ごしたものだ。

「机上旅行」という言葉があるように、地図や電車の時刻表を見ながら頭の中だけで「あそこ行ってぇ、それからここも行ってぇ・・・」などと空想するのは楽しい。
事前に観光地の情報があってそこを目指していくのもいいけど、ふいに知った場所をふいに訪れてみるのもいい。

2007年11月中旬、北海道から本州に戻ってきて東北地方を南下している時に、岩手県のあたりを地図で見てこの先のルートを考えていたら、厳美渓と猊鼻渓という場所が目についた。
ほう、なんだか名前からして堅苦しいところだな。ちょっと行ってみるか。

野宿明けで芯から冷えた身体を何とかして奮い立たせ、早朝にまずは厳美渓へと向かった。
厳美渓は岩手県の一関市にあり、磐井川の中流の2キロメートルほどの渓谷。

厳美渓に到着した時はまだ朝の7時頃で、天気はどんよりとしていて、とても寒かった。
早朝ということもあり、自分の他には誰も観光している人など見当たらない。

ちょうど紅葉の時期だったので、木々は赤く染まっており、朝露が枝をつたい、葉をつたい、結局は重力に負けて地面へと滴り落ちていた。

川まででると、不思議な色の組み合わせが。


なんだこの川の色は・・・!?

深い藍色のような・・・。

そしてなんだこの川底の岩の形は・・・!?
何がどうなったら河底があんな形になるんだ!?

そしてそこに赤や緑や黄の彩りが。

誰もいない不思議な光景の中を散歩する。いい気持ちだ。

普通、観光地では他の観光客の人達とのせめぎ合いだ。浅草寺の雷門のちょうちんの前で写真を撮るのもタイミングを待ち、清水寺でも舞台からの眺めを見るために列をなす。
なのに自分一人しかいないとまるで独占しているようで気持ちが盛り上がる。

藍色の川と紅い葉。
川面には落ち葉が。
周りはとても静かで、贅沢な時間がゆっくりと流れていた。

非現実を味わう旅の中で、またさらに非現実な時間。

次回へ続きます。


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投稿者:

ぐるじあ

日本人。10年ぐらい日本国内や海外を時々旅して時々働いて過ごしてきて、最近になって恥を忍んでそれらをネットで公開しています。信念は特にないです。

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