旅先で会った良い音楽、今回はアメリカ人白人ラッパーのAsher Roth。

Asher Rothの名前は最初日本にいる時に知った。有線のヒットチャートで「I Love College」がよく流れているのを耳にしていて、YouTubeで検索してPVを見たことがあったから。
でもどちらかと言えばあまりヒップホップの曲を聴かない方だったので、そこまでAsher Rothの曲は追わないでいた。

で、その後2011年頃にバンコクの安宿で毎日ゴロゴロしているだけの時に、ネットカフェにメールチェックしに行った。
当時唯一持っていたデバイスはiPodtouchだけだった。ノートパソコンを持っていないバックパッカー達は時々一時間いくらという形のネットカフェに暇つぶしがてらネットしにいく事が日課のようなものだった。
適当にニュースとメールチェックして、まだ時間あるからYouTubeでなんか目新しい曲でも探そうと思った時にふいに「あ、そういえば以前Asher Rothっていたな。新しい曲とかあるかな」と思って検索してみた。
そこでヒットして見たのが「GRIND (Get Ready It’s A New Day)」だった。

Asher Rothはアメリカのペンシルベニア州出身で1985年生まれ。
高校生の頃からラップを始め、MySpaceなどに曲をアップしていくようになる。
2008年にデビューし、2009年にリリースした「Asleep in the Bread Aisle」がスマッシュヒット。
そのアルバムの中に収録されていた曲の一つが私が耳にした「I Love College」だった。
どんな曲か簡単に説明すると、あー昨夜のパーティー最高だったぜービール大好きだぜー学校で学んだこと?あぁあるよ、ブーツ履いたままベッド入っちゃいけないとかねアハハいやしかし昨日のパーティー最高だったぜもうこの先ずっと大学生のままでいてもいい?・・・って曲。
いい感じで力が抜けてて、ヒップホップの曲で時々ある、オレが最高のラッパーでキングだみたいなノリが無い。あとセレブ志向の雰囲気も。もっと庶民に近い感じ。
白人ラッパーという事もあって、何かとエミネムみたいと揶揄される事が多いみたいだけど、本人は全然気にしてない感じ。というかむしろエミネム好きなのかな。「Asleep in the Bread Aisle」の中には「As I Em」というエミネムから影響を受けた過去を歌った曲がある。

「GRIND (Get Ready It’s A New Day)」をタイのネットカフェで見た時は、なんだか衝撃的だった。歌詞なんて聞き取れるわけがない。けどココロに響いた。
アメリカの普通の人達が小さな幸せを求めて慎ましやかに生活しているって感じがすごい良かった。
曲の最後にAsher Rothが語るところがいい。
「幸せとは、欲しいものを手に入れる事じゃない。手にしているものを愛する事だ。」と。
日本に帰国してから、「GRIND (Get Ready It’s A New Day)」を携帯電話の着信音にするほど気に入っていた。

最近もYouTubeで見ていいなと思ったのは、「Fast Life」という曲のPV。
箱の中にメッセージを書いた紙をたくさん入れて、路上で道行く人に、「メッセージどう?」って声をかける。
最初はなかなか道行く人達は相手してくれない。無視したり断って通り過ぎたり。それでもアッシャーは声をかけ続ける。
足を止めた人が箱の中から紙を一つ取り、紙に書かれたメッセージを見て、笑顔になり、アッシャーとハグをする。
そして一人、また一人とメッセージを見た人が笑顔になる。
どんなメッセージが書かれていたのかはネタバレになるのでここでは伏せておきますが、ちょっと感動した。
若干アメリカ的ではあったけど、日本の「足るを知る」という考え方に通じるものがあると思った。

旅先で会った良い音楽、Asher Rothについてでした。

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