北海道東部、知床半島と根室半島の間に位置する野付半島。
今回は私がバイクで北海道を回っていた時に訪れた、野付半島のトドワラの写真をご紹介します。
ほんとはもっとたくさん撮ったし、どれもこれもお気に入りなので全部見ていただきたいのですが、そんな訳にもいきませんので、いくつかにしぼりました。
野付半島やトドワラについては前回の記事を参照ください。↓
夢で見た風景を求めて北海道野付半島のトドワラへ①

ボードウォークと、細くのびる陸地。いや、陸地と呼ぶのもためらわれる程の、か細い線。
水面は、まるでそれが海である事を忘れてしまうかのようで、鏡みたいにただひたすら空の色を映し出しています。
沈みゆく太陽は自分が映る鏡にそっと手を触れているよう。

雲、鳥、動物、人工の建物、一切を無視した風景。

太陽はいよいよ赤く、空と水面が追いかけるように赤く染まっていきます。

ボードウォークで夕暮れを眺めるお二人様。
俺もできればお一人様じゃあなく、お二人様でこの幻想的な夕暮れを見たかったぜ。

境い目。太陽と月との境い目。昼と夜との境い目。空と海との境い目。今までの自分と新しい自分との境い目。

太陽が沈んでいく西から後ろを振り向くと、そこにはまた違った別世界が。
息をのむ美しさ。
淡い色。水面に浮かぶ月。途中で切れる陸地の線。ここは本当に日本なのか?いや、本当に現実なのか?

湿原の薄暗さの中にひっそりと続くボードウォーク。
薄紫色のグラデーション。実はまだ夢の中に・・・?

この野付半島は、ラムサール条約に登録されています。
たった26㎞のか細い半島は、砂嘴(さし)と呼ばれるか弱い大地でできていて、枯れ果てたトドマツの残骸がその上に長い年月をかけて堆積していった、頼りない大地。それ故に他では見る事のできない風景を作り出しています。
移動手段も簡単には無いので、自分で車やバイク等で行くか、例えば根室辺りからレンタカーを借りていくか。
気軽に訪れる事ができる場所ではありませんが、手間暇をかけても訪れてほしいところです。
枯れ果てたトドマツたちは、風化していく一方。
もしくは、いつか台風や大雨などで枯れ木が流されて行ってしまうかもしれない。
近い将来には、トドワラという風景は消滅し、ただの湿原が広がるのみになってしまうかもしれない。
もう一度訪れたとしても、天候の条件も含めこの時のような風景を見る事は二度とできないでしょう。
私にとって、夢で見た風景、トドワラ。
あなたにとって、夢で見た風景は、どこですか。



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